感染防止対策

感染症とは、ウイルスや細菌によって引き起こされる病気のことを指します。その中でも、病院内でこれらの病気が他の人にうつることを「院内感染」といいます。歯科医院では、患者さまの唾液や血液に触れる機会が多いため、院内感染を防ぐための徹底した対策が必要です。

当院では、治療に使用する器具を患者さまごとに消毒薬や高温処理を施し、滅菌済みの状態で準備しています。完全な滅菌を実現することが感染防止の重要なポイントであるため、器具の種類に応じて複数の滅菌器を使い分けています。また、頻繁に使用する器具については使い捨てのディスポーザブル製品を採用することで、さらなる安全性を確保しています。

オートクレーブ（高圧蒸気滅菌器）

密閉された装置内で、高圧力の飽和水蒸気を使用し、微生物を完全に滅菌する装置です。探針・ミラー・ピンセットなどの基本セットを保存用パックに入れた状態で滅菌処理を行い、清潔な状態を保ちます。

ホルマリンガス殺菌器

熱に弱い器具の滅菌に適した装置で、25℃の常温・常圧環境でホルマリンガスを使用して殺菌します。矯正器具や特殊な素材の器具にも対応可能です。処理後のホルマリンガスは内蔵の中和システムで無害・無臭に変換し、安全に廃棄されます。

保管庫

滅菌後の保存パックを収納するための保管庫です。患者さまごとに使用直前に保存パックを開封するため、清潔で安全な治療を受けていただけます。タービン類もすべて滅菌後に保存パックに封入し、適切に保管しています。

医療用高性能空気清浄装置エアロシステム

院内の空気を常に清潔に保つため、医療施設用の高性能空気清浄装置「エアロシステム」を2台設置しています。大学病院や公立病院でも使用されており、空気中のウイルス等を迅速に除去します。また、歯科特有の臭いも効果的に取り除きます。

口腔外バキューム

通常のバキュームに加え、口腔外バキュームも導入しています。これは歯の削りカスや金属片、患者さまの血液や唾液など、細菌汚染物質となるものを迅速に吸引する装置です。治療時に発生する汚染物質の拡散を防ぎ、院内の衛生環境を守ります。